クラウドにアップロードしてはいけないファイル5選
クラウドストレージの便利さの裏に潜むセキュリティリスクを解説。絶対にクラウドに保存すべきでない5種類のファイルと、安全な共有方法を紹介します。
クラウドにアップロードしてはいけないファイル5選
Googleドライブ、Dropbox、OneDriveなどのクラウドストレージは、現代の生活に欠かせないツールとなりました。どこからでもファイルにアクセスでき、自動バックアップもあり、共有も簡単です。しかし、この便利さの裏には見落としがちなセキュリティリスクが潜んでいます。
すべてのファイルがクラウドに適しているわけではありません。特定の種類のファイルは、クラウドに保存すること自体が深刻なセキュリティリスクになり得ます。どのファイルが危険で、こうした情報を安全に共有するにはどうすればよいかを見ていきましょう。
1. パスワード・認証情報ファイル
なぜ危険なのか
passwords.txtやaccounts.xlsxのようなファイルに各種アカウントのパスワードをまとめてクラウドに保存している人は少なくありません。これは、すべてのアカウントの鍵を一箇所にまとめて置いているのと同じことです。
実際の事例
2014年にDropboxから約700万件のアカウント情報が流出しました。クラウドにパスワードファイルを保存していたユーザーは、連鎖的に複数のサービスで不正アクセスの被害を受けました。
安全な代替手段
- パスワードマネージャー(1Password、Bitwardenなど)を利用しましょう
- 一時的に認証情報を伝える必要がある場合は、有効期限付きの秘密メモを活用しましょう
- 平文テキストファイルとしてパスワードを保存するのはやめましょう
2. 金融書類(確定申告書、銀行明細書)
なぜ危険なのか
確定申告書にはマイナンバー、所得情報、銀行口座番号などの機密金融情報がすべて含まれています。銀行明細書も取引履歴や残高などの個人的な財務情報を含んでいます。
実際の事例
クラウドアカウントが乗っ取られると、金融書類を悪用した「なりすまし犯罪」が可能になります。個人のクラウドから漏洩した金融書類が原因で被害を受けるケースは年々増加しています。
安全な代替手段
| 方法 | 説明 |
|---|---|
| ローカル暗号化保存 | 暗号化した外付けドライブに保管 |
| パスワード保護PDF | 文書自体にパスワードを設定 |
| 秘密メモで送付 | 税理士への送付時に有効期限機能を活用 |
| 紙での保管 | 重要な原本は物理的に保管 |
3. 医療記録
なぜ危険なのか
診断書、検査結果、処方箋などの医療記録は、極めて機密性の高い個人情報です。この情報が漏洩すると、保険加入拒否、就職差別、社会的偏見など深刻な被害を受ける可能性があります。
実際の事例
医療データはブラックマーケットでクレジットカード情報の10倍以上の価格で取引されています。個人のクラウドや医療機関からの医療記録漏洩事故は毎年増加しています。
安全な代替手段
- 医療記録は医療機関の公式ポータルを通じて管理しましょう
- 他の医師に記録を送る際はパスワード保護されたリンクを使いましょう
- ヘルスケアアプリのクラウド同期設定を確認し、機密データの同期を無効にしましょう
4. プライベートな写真・動画
なぜ危険なのか
スマートフォンの自動バックアップ機能により、プライベートな写真や動画が本人の知らないうちにクラウドにアップロードされることが多くあります。アカウントが乗っ取られると、これらのプライベートなコンテンツが流出する恐れがあります。
実際の事例
2014年のiCloudハッキング事件は、クラウドに保存されたプライベート写真がいかに脆弱であるかを示した代表的な事例です。多数の著名人のプライベート画像が盗まれ、公開されました。
安全な代替手段
- スマートフォンの自動バックアップ設定を確認し、機密性の高い写真をバックアップから除外しましょう
- プライベートな写真を共有する際は有効期限付きのパスワード保護リンクを使いましょう
- ローカルストレージに暗号化して保管するのが最も安全です
5. 営業秘密・機密文書
なぜ危険なのか
事業計画書、顧客リスト、製品設計図、契約書の草案などは企業の核心資産です。これらを個人のクラウドに保存すると、企業のセキュリティポリシーを迂回することになり、漏洩時には法的責任を問われる可能性もあります。
実際の事例
元社員の個人クラウドから機密文書が発見され、巨額の訴訟に発展したケースは枚挙にいとまがありません。また、クラウドサービスの利用規約によっては、アップロードしたデータに対する一定の権利をサービス提供者に付与する場合もあります。
安全な代替手段
- 企業向けセキュリティソリューションを利用しましょう
- 外部に文書を送る際はパスワード保護+有効期限機能のあるツールを使いましょう
- 契約書やNDAには専門の電子署名サービスを活用しましょう
クラウドセキュリティの基本ルール
上記5種類に限らず、クラウドを使う際には基本的なセキュリティ対策を行うべきです。
必須セキュリティ設定
| 項目 | 推奨事項 |
|---|---|
| 2段階認証 | 必ず有効化 |
| パスワード強度 | 12文字以上、特殊文字含む |
| 共有リンク | 使用後すぐに無効化 |
| 接続デバイス | 定期的に確認・整理 |
| 自動バックアップ | バックアップ対象フォルダを選択的に指定 |
ファイル共有時のチェックリスト
クラウド経由でファイルを共有する前に、以下の項目を確認しましょう。
- そのファイルは本当にクラウドに上げてよい内容か?
- 共有先は正確に指定されているか?
- 「リンクを知っている全員」ではなく、特定のユーザーに限定されているか?
- 有効期限は設定されているか?
- 共有の必要がなくなった後、アクセス権を取り消したか?
機密ファイルを安全に共有する方法
クラウドに置くべきでない機密情報を他の人に送る必要がある場合、LOCK.PUBの秘密メモが実用的な解決策です。
秘密メモのメリット:
- パスワードを知っている人だけが内容を閲覧できます
- 有効期限を設定して自動削除が可能です
- サーバーに暗号化された状態で保存され、運営者も内容を読めません
- 受信者はアカウント登録なしで内容を確認できます
活用例:
- 税理士への税務関連情報の送付
- 専門医への医療記録の共有
- 弁護士への機密契約情報の送付
- チームメンバーへのAPIキーやサーバー接続情報の伝達
まとめ
クラウドストレージは確かに便利なツールですが、すべてのファイルを何も考えずにアップロードすべきではありません。パスワードファイル、金融書類、医療記録、プライベート写真、営業秘密 -- この5種類のファイルは、クラウドに保存する前にもう一度考えるべきです。
機密情報を安全に伝える必要がある場合は、秘密メモを活用してみてください。